ふだんのときは予測できるのか

5/7 いちばん知りたかったこと

大きな地震のあとに「しばらく続きます」と言えても、あまり価値はありません。 誰でも分かることだからです。

知りたいのは、何も起きていないときに何か言えるかでした。 これを詳しく調べました。

活発さで5つに分けて調べた

直近3日の地震の数が、その地域のふだんの何倍かで状態を分け、 それぞれで実際にどれだけ地震が起きたかを数えました。

状態時間の割合実際の起きやすさ判定
ふだんより少ない16.4%0.60倍
ふだんどおり72.3%0.94倍×
やや多い9.4%1.25倍
多い1.7%3.18倍
とても多い0.2%16.0倍

「実際の起きやすさ」は、ふだんの確率と比べて何倍の頻度で地震が起きていたかです。 判定の○は、統計的に確かだと言える範囲に収まっていることを表します。

分かったこと

「ふだんどおり」のときは、何も言えません。 これが全体の7割を占めます。この状態のときに出している確率は、 その地域の平均的な確率と変わりません。

一方で、「ふだんより少ない」ときには意味があります。 このとき地震は、ふだんの0.6倍しか起きていませんでした。 「今は静かなので、しばらくは起きにくい」と言える状態です。 予想外でしたが、これは全体の16%を占めます。

「やや多い」も有効でした。 1.25倍という差は小さく見えますが、統計的には確かなものです。 この状態は全体の9%、年に35日ほどあります。

結局、どれくらいの時間で役に立つのか

何か言える状態全体の27.7%(年に約100日)
何も言えない状態全体の72.3%

3日に1日ほどは、ふだんとは違う状態だと言えます。 残りの日は「ふだんどおりです」としか言えません。 地震ナビでは、そのときは正直に「ふだんどおり」と表示しています。

大きな地震のあとを除いても成り立つ

この結果が、単に大きな地震の余震だけを見ているのではないことも確かめました。 直近30日以内にM5.5以上があった期間をすべて除いても、予測は有効なままでした。

途中で見つけた自分たちの誤り

最初の解析では「ふだんのときも予測できる」という結果が出ていました。 しかし調べ直したところ、これは計算方法の誤りによる見せかけでした。

ふだんの確率を「過去の平均」で固定していたため、 その地域の地震活動が長期的に減っただけで「予測が当たった」ように見えていたのです。 ふだんの確率も常に直近1年から計算し直すように修正したところ、 「ふだんどおり」のときの予測能力は消えました。

修正前の結果のほうが良く見えましたが、正しいのは修正後です。

もどる24時間先なら予測できた